〜 昔の出来事 しかし・・・ 〜

(2015/2)

ある地方の昔のお話ですが、村がとても貧しかった頃に この村に行者さんが訪れてきたそうです。 その行者さんには、村の一軒のお家で泊まっていただくことになったそうですが、 この行者さんがお金を持っていたようで、当時大変貧しかったこの村の人たちが 数人でこの行者さんを殺害してしまったのです。

それほど貧しかったでは許されないことですが、その村人達はその行者さんの亡き骸を、 お墓をつくり手を合わせ、そのお墓の土を少しだけ一つの小さな箱につめて、 数人の各家で一年ずつ預かり神様として祀られる様になりました。 それが各家に代々受け継がれてきたのです。

ここまでなら昔話の言い伝えにも聞こえますが、 ところがもう2百年以上経っていることもあり、 一軒の家の跡継ぎのAさんが、「もう家は預からないし、昔のことだから知らない! 何代も前のことで僕に責任があるわけではないから、 今年からはうちは外してくれ」といわれた。

それでは仕方ないということで外すようにしたのですが、預かる事を拒否したAさんは、具合が悪くなり寝込んでしまった。 これを心配したAさんのご家族が相談にこられたのです。

霊査すると確かに当時の様子の映像が浮かび、貧しさのためとはいえ尊い命を奪ってお金を手に入れた後悔の念が村人に強く現れていました。当の行者さんの霊は、恨んでいないし、手厚く祀られてきましたからむしろ、もう承知しているという感じで許されているのです。

急にやらないといったAさんはその村人たちの思いを強く受けてしまった。 出張して拝見しましたが、さてどうするか、Aさんは「理由はわかりましたが、自分が家で祀りなおしても、子供の代やそのまた次の代にはもうわからないだろうし、次の世代に負担をかけることは辛い」という考えです。確かに神社でもあるなら別ですが・・・・・ 今のところ毎年預かりたいというお家はそれでよいですが、Aさんのようにもう出来ないという家は、この行者さんのお墓におまいりをして、できない断りをして墓所を清めなくてはいけない。

私が伺って家でお祀りしていた場所もお清めして念抜きをしていきました。 いわれがある事は大切にしていかなければならないことがたくさんあります。 くれぐれも粗末にならないように。